■ 塗装を躊躇している方、在庫の山を抱えている方必見!
メタルフィギュアを簡単に飾れるレベルに仕上げてみましょう。お手軽・簡単スミ入れ講座です。この工程で、メタルフィギュアに“スミ”を入れることによって、モールドの明暗がはっきりしそのまま飾ってもキレイに見えます!いぶし銀のような高級感を目指してみましょう。
※ 組み立て・パテ処理が必要なミニチュアには向きません!どうしても組み立て品にこの加工をする場合は、パテ処理をせず、また接着後1〜2日置いてから始めてください(瞬間接着剤は湿気を含むとモロくなり、また周囲が白濁(結晶?)して汚くなる場合があります。
→ 追記: 【銀ピカ仕上げ】と併用すれば、大丈夫かもしれません。
【用意するもの】
・メタルフィギュア(一体成形のものがベスト)
・下地処理用ツール各種(やすり、デザインナイフなど)
・お手持ちの黒色塗料(出来ればアクリル・ラッカーなどの有機溶剤系が良いです)
・専用の溶剤もしくは水(上記塗料用のもの)
・大きめ(2〜3号程度)の平筆か丸筆
・真鍮ブラシ
・パレット(代用出来るものなら何でもOKです)
・金属用プライマー(透明のもの): スプレータイプがお勧めです。
[金属用下地剤―塗料の食い付きを良くし、サビ止め効果もある] |
【作業開始!】
1.)まず、メタルフィギュアの表面処理をしましょう。
バリを取り(※)洗剤+古い歯ブラシで良く洗いましょう。乾いた後に“真鍮ブラシ”でキレイに磨くのも忘れずに(擦りすぎてモールドを潰さないように気をつけて!)。さて、組み立てが終わりましたね?(早っ!)
ピカピカです。
2.)塗料の準備です。
用意した黒色塗料を、原液の2〜3倍(筆でサラっと塗って奥まった部分にも流れるくらい)程度に溶剤で希釈します。塗料と溶剤をだいたい1:2の割合で混ぜることになります。
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あまり希釈しすぎると先に金属用プライマーを塗布していないので金属表面が塗料をはじいてしまいます。特に水性アクリルを使用する場合には、塗料の濃度を上げるなど弾かない程度に調整してください。 |
3.)スミ入れ開始。
日頃のストレス解消に(?)、2.で用意した塗料を筆でミニチュア全体に一気に塗ります。“スミ入れ”と言っても完成時にスミが入った状態にする訳ですので、凸部は塗りつぶす必要はありません(写真では真っ黒ですが…)。凹部だけに塗料が流れていればOKです。
悪い例(真っ黒)です。
4.)乾かしましょう。
溶剤(水)を多く足した分、塗料が乾くのに通常より時間がかかります。慌てず騒がずのんびりお茶でも飲みましょう。(コーヒーでも可。愛煙家の方は…以下略)
5.)削りましょう。
塗料をよく乾かしたら、いよいよ不要な塗料を削り落とします。といっても、再び真鍮ブラシで擦るだけです。要は凹部分だけに塗料が残るように表面を軽く磨きます。塗料が落ちにくい時は、目の細かい紙ヤスリ(2000番程度の仕上げ用)で慎重に削った後、しんちゅうブラシで軽く擦ってあげましょう。凸部がピカピカになって、凹部だけ黒くなればこの行程は終わりです。上手く行かないようなら、3.からの作業を重ねて下さい。
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あまり擦り過ぎると、折角のモールドが潰れてしまいます。何事も適度が一番。ある程度で割り切ることも大切です。
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6.)保護しましょう。
そのまま飾っておくと、酸化膜などで汚れてしまいます。せっかくですから、表面保護をしましょう。金属用プライマーを全体に塗布してあげます。厚塗りし過ぎると、塗料を溶かす可能性がありますので、薄くサッと塗って下さい。
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スミ入れ後、気が向いたら塗装することを前提として、ココではプライマーを保護と下地処理の二つの用途に使用しています。(本来は下地処理に使うものです) |
7.)完成です。
完成です。
プライマーが乾けば完成です。ホコリが付かないように飾ってあげて下さい。また、この時点でプライマー作業まで終わってますので、気が向いたらサーフェイサー(もしくは下地塗料)を吹いて、すぐに塗装を開始出来るのがポイントです。
出来上がったミニチュアは、飾るだけではなく、携帯ストラップ(※)のマスコットにしたり、キーホルダーにして楽しむ事も出来ますね!
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金属用プライマーは、スミ入れの前に塗布するのが本来の使用法です。しかしその場合、塗装を始めるまでに、【プライマー処理+黒塗装+表面保護(トップコートなど)+サーフェイサー処理…】と表面層が厚くなりすぎ、折角の微細なモールドを潰してしまう可能性があります。また、本項の最終工程では表面を削るので、プライマーも落ちてしまい意味がありません。よって、僕はココでご紹介した方法をとっています。正しい方法ではありませんが、あくまで展示〜再塗装を前提とした一手法として掲載しましたので、クレームはご容赦下さい(笑)
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◎ |
スミ入れ仕上げは、どのミニチュアにも向いている訳ではなく…モールドの多いものほど効果的。逆に言うと、あっさりしたモールドのミニチュアではあまり効果が得られません。
(卵にスミを入れても、全面が削れてしまい色が残りませんよね?)
手軽に効果を得るために、まずはミニチュアを選ぶところから始めてみてください。
特に、あまりにも手が掛かりそうで、ペイント待ちの棚から外れてしまうような「鋳造の段階で表面が激しく荒れたもの」にはかなり効果的です。(偏見が入るので、どこのメーカーとは言いませんが…/笑)荒れた部分にスミが残ってとても雰囲気が出ますよ!どうせ塗らないのなら、せめてスミだけでも入れて飾ってあげてください(笑)
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