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●造形Tips●

オリジナルアイテムを造ってみよう!




その昔は思いもつかなかった、“コンバージョン”(改造・組み替え)作品がメジャーになってきました。イメージに合ったパーツを探したり、工作したりするのはペイントとは違った楽しさがあります。

反面、思い通りのパーツが見つからなかったり、100%イメージどおりのミニチュアを作るのは、なかなか難しいという面もあります。

いっそのこと「欲しいミニチュアを造っちゃえ!」…ということで、造形レベル1の僕がゼロから始めたオリジナルミニチュア…【Freya】の製作記事を、活用できそうなヒントを添えてご紹介します!



 ★その1★ 資料を用意しよう!〜絵がヘタッピでも臆するな!
造りたいモノが決まらなければ、具体的な工作ができません。
デザイン画を描いたり、元になる画像を用意しましょう。



 【用意するもの】
 
● デザイン画や画集などの資料
※著作物の取り扱いには、十分に注意してくださいね。


 ★その2★ 骨組みを用意しよう!〜全ては基礎工事から
 勢いに乗って、粘土やパテをこねたいところですが…何事も基礎が大切です!必ずしも必要ではありませんが、失敗しないためにも先人にならって『骨組み』を用意します。
 針金を使った骨組み工作が一般的ですが…今は便利な時代で、骨組みのミニチュアが出ていたりします!

 【用意するもの】
 ● 針金(太さ1.0o程度の適度な硬さのもの)
 ● ペンチ・金属用ニッパーなど
 ● 定規・計算機

●工程●
 …ということで、今回は少しでも楽するために、Reaperのコレ(#75002)を使ってチャレンジしました。
 次回作では、骨組みから工作する予定ですので、資料が用意出来次第、差し替えます(笑)
※Reaper製品のお求めは…幻想屋さんへ!

●Tips●
 骨組みの製作の前に、おおよその基準となる型紙(図)を用意しておくと便利ですよ。用意したデザインから、縮小コピーを取るのも手だと思います。(僕は某所からDLしました…ご紹介しようと思ったら、移転・削除されていました/汗)


 ★その3★ 作業開始!?〜いよいよ本編へ?
…いや、もうひとつお付き合いください。ツールのご紹介が未だでした(苦笑)
ココからは、画像とTipsなどを交えて実際の作業工程を書きます!



 【用意するもの】
 ※数字は、拡大画像中の番号です。
 @ヘラ(スパチュラ) 造形全般に使います。つまようじでもOK!
 Aピンセット 鼻など、突起部のつまみ出しに使います。
 Bデザインナイフ モールドの調整や切り込みに使います。
 Cヤスリ各種 削りに使います。電動リューターを使いました。
 D骨組み パテの芯になる骨格です。画像はReaper社製
 E塗料皿 水や溶剤を入れるのに使います。小皿などでOK!
 Fアクリルシンナー パテの表面を滑らかに均したり、柔化させるます。
 Gメンタム 表面の均しと、ツールにパテが着かないように。
水でもOKですが、離型性能は数段落ちます。
※塗った部分は、パテが食いつかなくなります。ご注意!
 Hコルク 持ち手に使います。
持ち易くて固定できれば何でもOK!
 Iブラウンスタッフ(パテ) 主に硬化後に削る部分に使用。
 Jグリーンスタッフ(パテ) 削らなず仕上げる部分に使用。
 K筆(2号くらい?) シンナーや水を塗るのに使います。
 L歯ブラシ 切削粉を掃うのに使います。使い古しでOK!


●知っておこう!●
 パテには各社様々な種類や特性があり、工作内容によって向き・不向きがあります。「プロが使ってる」といえど、初心者には向かないモノも少なくありません。事前に調査しておかないと、要らないパテをたくさん…買いました(爆)
 どうせ後で削るから…と、大きめに作ったり盛ったりしがちですが、28oサイズを削り込むのは、は思いのほか高難度です。出来る限り、削らずに済ますのがプロの技でもあるようです。また、練った直後よりも、多少硬化し始めてからの方が、安定した造形が出来るようでミソです。

●Tips●
 ミニチュアや模型専用の造形ツールは、入手困難だったり容易に買える額では無いと思います。安いツールを2・3買って、自分の使い易いように加工してしまうのも手ですよ!(←プロ気分に浸れます/笑)
 画像のモノは、カンナの用途にも使うので先端を削り込み、グリップに電気コード結線の処理に使うヒシチューブ(電気屋さんにあり。ドライヤーの熱で収縮させて密着させます)で滑り止めを施しました。
 造形材には、上記のパテ以外にもた〜くさんあります。樹脂粘土や彫金用のワックスなど、自分に合いそうだというモノをチョイスしてください。


 ★その4★ いよいよスタート!〜気を引き締めて進みましょう
 芯材のミニチュアに、台座固定用の真鍮線を打ったら、ポーズを整えていよいよパテで造形して行きます。

 腕の部分は、目標のポーズにすると彫刻し難いため、左右に広げたまま作業しています。

 【用意するもの】
 
● スパチュラ
 ● ナイフ
 ● 水(またはメンタム)

●工程●
 
 頭部と胴体に、目標とする状態より一回り小さめのパテを盛り付けおおよその造形をします。
 画像のモノは盛り付け過ぎ、ナイフで少しずつ削りました。グリーンスタッフは切削には不向きなので…ヘタに削るとケバ立ったり、ガタガタになります(汗)

●Tips●
 この後、服をモールドしたりするのでコレでも太いです。また、↑の段階に持って行く前に、初心者だからこそ…の骨や筋肉の流れを造るべきでした(汗)とにかく各部のバランスが悪いです。
 芯材で楽したコトが裏目に出ることも。商品強度の都合上、素体に厚みが有りすぎ…パテとメタルの異素材を、均一に削るのは大変でした。


 ★その5★ 盛って削って〜無限地獄の始まりです(汗)
 体と顔〜頭部の基本となる裸素体を造ります。微調整の連続で、目に見えない苦労が続きます。

 腕の部分は、目標のポーズにすると彫刻し難いため、左右に広げたまま作業しています。

 【用意するもの】
 
● スパチュラ
 ● やすり(リューター)
 ● つまようじ

●工程●
  
 胴体のボリュームが大分落ち着きましたので、顔を彫刻し素体部分の仕上げに入ります。
 パテの盛り付けが終了した部分は、丁寧に磨いてやります。 

●Tips●
 この辺りまで来ると、見慣れてしまって微妙なバランスが見えなくなってきます。他のミニチュアなどと比べたり、鏡の前でポーズを取ってみて納得行くまで調整します(笑)客観的に見れなくなった場合は、一晩〜数日置いてから再度確認すると、粗が見えてきます。
 グリーンスタッフの削って荒れた表面は、つまようじでやや力を入れて擦るとツルツルに蘇ります!このように均してやることで、処理の具合を見るコトが楽になります。
 単純な裸像を造ると、服や装備で押さえつけられるハズの部分に矛盾が生じます。アーマーなど硬質のモノの下や、服で締め付けられる部分は、相応の形に整えたり、細く造る必要があるでしょう。


 ★その6★ 装備開始!〜定形物を楽しみましょう
 人体の不定形な造形が続きましたので、カッチリした鎧などは新鮮に感じて…なかなかの勢いで進むコトができました。各ツールにも慣れ、ココらへんは削り調整なしで仕上げられました。
 胸フェチの僕としては、アピール具合を大いに気にしながらの工程でした。直前の調整が上手く行ったようで…修正は必要ありませんでした。あくまで、この時点では…ということですが(苦笑)

 【用意するもの】
 
● スパチュラ
 ● 水(メンタム)

●工程●
 
  
 素体となる部分が完成したら、いよいよ服や装備に取り掛かります。
 アピールポイントに注意しつつ(笑)デザイン上の嘘と立体のバランスを調整します。
 陰になる部分の彫刻を終えたら、腕を必要なポーズに直します。

●Tips●
 削っての作業を見越していたのと、肌との差別化を図るため、ブラウンスタッフに切り替えて作業しました。グリーンより若干粗めの素材なので、肌よりも装甲などのキッチリした造形に向いているようです。
 グリーン/ブラウンとも共通ですが…同一素材でも、均した表面にはなかなか追加のパテが盛れません(剥がれ易い)。そこで、アクリル溶剤を使って、パテを溶きゆるくしてあげると…食いつきも良くなりました。結構重要なポイント!


 ★その7★ 先が見えてきた!?〜目の前が見えてませんが(汗)
 大きな修正もなく、順調に進みました。

 今見れば、明らかにこの時点で肩幅が異常なワケですが…アンケートで同様多数のご意見をいただいたのに、直後には全く気付きませんでした(苦笑)

 【用意するもの】
 
● スパチュラ
 ● 水(メンタム)

●工程●
 
  
 デザインをを元に、装備を下から順に重ねていきます。

●Tips●
 バランスも大事ですが、ある程度のスピードが無いと、自分の作業なのに場所によって仕上がり具合に違和感が生じます。たとえば、左右対象なパーツを造る時などは、一気に仕上げた方がイイように思います。


 ★その8★ 完成目前!〜作業に熱中しすぎて…飛んでます(笑)
 装備を終え、髪や武器などの小物類を造っている段階です。

 この工程の前に若干の時間をおき、違和感のある部分を修正しました。
 折角造ったお尻を隠すのが嫌になり…デザインを急遽変更しました(笑)

 【用意するもの】
 
● スパチュラ
 ● 水(メンタム)
 ● 真鍮線
 ● 真鍮シート

●工程●
 
  
 三つ編みは真鍮線を実際に編みました。キャスティングを目的としているので、隙間には瞬着を流して穴が生じないようにしてあります。
 旗〜柄は全て、真鍮材を元にしています。柄の部分は、パテを薄く盛った後、平らな面で転がして、必要な太さの円柱になるように注意します(硬化後に木のモールディング)。
 旗はこの後パテで厚みを出すので、指で折り曲げても良かったんですが…イメージを掴みたかったので、柔らかい感じになるように、ボールペンなどを使って丸めて行きました。また、文字を入れるため、油性ペンで当たりを取ってあります(元は凹モールドの予定でした)。

●Tips●
 分割パーツは、始めから別パーツとして造りました。画像中の固定にはBostik社製の剥離可能なポスター固定用のパテのようなモノを使ってます(もらい物なのでパッケージがありません…検索してみてください)。練り消しでも十分使えると思いますよ。
 背中の円状パーツは、アルミ線を丸めたものです。


 ★その9★ 最終バランスを見ます〜コレでも肩幅削りました(笑)
 旗の裏打ちや文字、細部も含めほぼ完成です。

 商品は抜けが甘く、判断できなくなってしまいましたが…まぶたが眼球に被るようにちゃんと造ってります(言い訳ですね/汗)。

 【用意するもの】
 
● スパチュラ
 ● やすり(リューター)

●工程●
  
  
 旗の裏打ちは、均一にするために4回ほど盛り削りを繰り返しました。結果的に布ではなく、硬質な感じになってしまったのが反省点です。また文字は、造って乾燥した後、軽く削り込んであります。
 目も左右でかなり形が違っていたので、ペンで形をなぞりながら改めて修正(画像は文字を造る前の段階です)。

●Tips●
 ※思い出したら書きます


 ★その10★ 完成!〜長い道のりでした(作業時間=合計約2ヶ月)
 キャスティングのスケジュールのため、タイムリミットとなりました。

 悔いが残る部分もありますが、それは次回からの課題として…とにかく完成!

 【用意するもの】
 
● スパチュラ
 ● やすり(リューター)

●工程●
  
   
 完成!

●Tips●
 ※思い出したら書きます



≪あとがき≫

●ということで、人生初のミニチュア造形品。評価は分かれるところだと思いますが、とても自己満足です(^^)出来・不出来以前に、自分が一から造ったモノというのは、やはり気持ちイイものですね。

●この記事を見て、自分も!と思った方は、是非戸惑うことなくチャレンジしてみてください。「こんな細かい作業出来ねぇ!」…と、僕も思いました。が、納得行くまで修正を繰り返せばいつか必ず満足の行く仕上がりになると思います。

●ペイント同様、諦めないコトが何より重要だと思います。根気の要る作業ですが…是非いちど造ってみてください!


◆ おねがい ◆

この記事を読んで、何かのヒントになったなら…次回作の資金として
是非、カンパとアンケートにご協力ください(笑)

心優しいあなたは・・・コチラへ!

★第二弾製作中!(頭はヅラです/笑)



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